丈瑠が拗ねてる? あんなことがあってそんなはずはないのに…。
丈瑠が十蔵と最期の戦いを繰り広げ、一夜が明けた。丈瑠は自分が殿様だと偽っていたことをまだ気にしていた。
「丈瑠…志葉家の当主じゃなくても丈瑠自身に積み重なって来たものはちゃんとあるよ」
「俺に…俺にも…?」丈瑠の目は潤み、やがて涙があふれた。
「うん」茉子は優しく頷いた。
茉子は丈瑠の肩をポンポンと叩く。それなのに、なんで丈瑠は不服そうな顔をしてるの?
「…ギュッとしてくれないのか」
「してほしかったの?」
丈瑠は黙って頷いた。茉子は丈瑠の背中をなでながら顔を寄せ、「あとでね」と耳元でささやいた。
…って、あんなまじめなシーンでふざけるなってことですが…そろそろ広告が出そうなので何となく更新。