PeachRedRum

高梨臨ちゃんのファンです

第四十五幕「影武者」(再)

スカートをはいたシンケンレッド登場!

志葉邸

彦馬「まさかこんな形で…」

丈瑠が担架で運ばれ、家臣達も戻ってくる。

流ノ介「彦馬さん…どういうことですか! あの十八代目という姫は一体」

源太「シンケンレッドに変身してたぞ」

千明「意味わかんねぇよ。丈瑠が十八代目じゃねぇのかよ」

彦馬「落ちつけ。その姫はどちらに」

茉子「もうすぐここへ」

ことは「彦馬さん、殿様は殿様ですよね」

千明「爺さん!」

茉子「丈瑠は…あの女の子の影武者ですか?」

流ノ介「そんなバカな」

千明「なんだよそれ…なんであいつが」

茉子「でも…!」

彦馬「とにかく落ち着け。お前達の動揺は分かる。だがわしも急なことでどう説明してよいのか…」

そこへ姫が戻ってくる。

丹波「志葉家十八代目当主・志葉薫様お成りである」

黒子が座布団も変え、丈瑠がいつも座っていた場所に薫が座る。

動けない流ノ介達。

丹波「無礼者! 姫の御前で頭が高い。控えよ。聞こえんのか。座れー!」

薫「丹波

丹波「は」

薫「声が大きい」

彦馬「お前達、とにかく座れ」

納得できないながら座る流ノ介達と傷の手当てを受ける丈瑠。…ここでオープニング。

先代シンケンジャーの回想。先代シンケンジャーは弱体化が激しく、影武者を建てる計画を立てる。源ちゃんもいないし、秘伝ディスクも手に入れてないものも多かっただろうから大変だよね。先代シンケンレッドは不完全と知りながら、封印の文字をドウコクに使い、命をかけて次の世代を護った。そして、外道衆の目を欺くため侍の家系ではないがモヂカラの才能のある者を影武者に選んだ。

薫が連れてきた黒子が丈瑠の部屋に保管されているインロウマルや秘伝ディスクを持ち出していく。

六門船でもシタリが悔しがり、十臓も丈瑠の歪さの理由が分かり納得。

姫の前に差し出されるインロウマルや秘伝ディスク。

彦馬「お待ちを。影武者を立てたのは封印の文字の件はもちろんシンケンジャーの柱である志葉家を正に最後の一人を隠し、十九代二十代と次への柱が太く育つのを待つためだったはず」

丹波「その通り」

彦馬「ではなぜ今姫がお出ましに。この一策に命を懸け、血の滲む決意をしたのは先代殿だけではございませんぞ」

回想 丈瑠の父「忘れるな。今日からお前がシンケンレッドだ。決して逃げるな。外道衆からこの世を護れ」

縁側から空を見上げる丈瑠。紙飛行機の幻。

回想 丈瑠の父「落ちずに飛び続けろ」

彦馬「影とはいえ、シンケンレッドとしてこの世を護り、十八代目当主を全うする。殿も私もその覚悟で」

丹波「黙れ! 黙れ黙れ。すべては姫の御意志。お前たちの都合など」

薫「丹波

丹波「は」

薫「声が大きい」

丹波「はぁ…よいか。姫に逆らうことはすなわち」

薫「うるさい」

丹波「申し訳ございません」

薫「日下部、許せ。丹波が申した通り、私が決めたことだ。影武者の陰に隠れて生きることは侍として卑怯。だから死に物狂いで習得した。封印の文字を」

驚く一同

丹波「これこそ奇跡。もはや血祭ドウコクなどおそるるに足らず。家臣一同姫を護り、姫と共に外道衆を叩くぞ」

千明「勝手に決めんなよ。お姫様だか何だかしらねぇけどさ、俺が家臣になってやってもいいと思ったのは丈瑠だけだ」

丹波「バカな。あれは本当の当主ではない」

千明「関係ねぇよ」

丹波「なにぃ」

茉子「わたし達、今まで丈瑠と一緒に戦って来たんです。急にお姫さまと一緒にって言われても無理です」

ことは「うちも殿様は殿様としか」

丹波「お前達は侍だ。家臣として当主をお守りするのが役目」

流ノ介「それは…そうです。しかし!」

源太「あいにくだな。俺んち侍じゃねぇし」

丹波「そうだ、違う。先程から言おうと思っていた。寿司屋と聞いたがこのような身分のものがいる場所ではない。さがれ」

源太「何?」

丹波「寿司屋は寿司を握っておれ」

千明「おい、源ちゃんはなぁ…」

ダイゴヨウ「ちょっとごめんよ」

ディスクを飛ばす

ダイゴヨウ「親分と寿司をバカにされちゃ黙っちゃいられねぇ」

茉子「ちょっとダイゴヨウ」

源太「よしダイゴヨウ。あの偉そうな奴だけ狙っとけ」

茉子「源太」

丈瑠「やめろ」

流ノ介「殿」

千明「丈瑠」

みんなの前で跪く丈瑠

茉子「丈瑠」

千明「やめろよ」

丈瑠「俺はお前達をだましてた。ずっとだまし続けるつもりだった。預けなくてもいい命を預けさせて、お前達が危険な目に遭ってもそれでも黙ってた。そんな人間がこれ以上一緒に戦えるわけがない。侍ならこの世を護るために…姫と」

姫に礼をして去っていく丈瑠

丹波「影武者とはいえなかなか見事。侍でなくとも長年フリをしていればそれらしくなるものだなぁ。ハハハ」

薫「丹波、黙れ」

源太「お前らは丈ちゃんの言うこと聞いてやれよ。でも俺は我慢できねぇ」部屋を出ていく源太。

歩いている丈瑠。紙飛行機が目の前に落ちる。

丈瑠「終わったんだ…、これで」

夜の志葉邸

悲痛な表情の家臣達。…Aパート終了。

スキマセンサーが鳴る。

外道衆の元へ駆け付ける家臣達と姫。丈瑠も源太もおらず、女の子が3人の戦隊だー。烈火大斬刀を足で蹴り上げて戦ったり、丈瑠とは戦い方の違いはあるが、さすがレッドだけあって強い。

源太は川辺で丈瑠を見つける。

ダイゴヨウ「親分、殿様が」

源太「丈ちゃん」

丈瑠「…」

源太「何だよ、こんなところにいたのか」

丈瑠「…」

源太「傷、大丈夫か」

丈瑠「あぁ」

源太「丈ちゃん、俺は寿司屋だから丈ちゃんが殿様じゃなくたって関係ねぇよ。全然。前と同じ。うん」

丈瑠「そうか。俺は殿様じゃない自分は初めて見た」

源太「…」

丈瑠「びっくりするほど何もないな」

一方、スーパーシンケンレッドになって戦う薫。流ノ介は感情的になり、ナナシを拳で殴りつけたり、ことはは少し注意を逸らしたり、いつもと様子が違っていた。

源太は、丈瑠に寿司を握らせようと屋台を引いて戻ってくるが、丈瑠の姿はない。

今回はナナシだけで、大ナナシも出てきてロボ戦。サムライハオー使うほどでもないんだろうけどね。

薫「これにて一件落着」

ここからは心の声

千明「確かに本物のシンケンレッドかもしれねぇけど、でも、俺が超えたいシンケンレッドは別にいる」

茉子「丈瑠…こんなこと抱えてずっと…」

流ノ介「侍としては姫に従うべき。しかし…」

ことは「違う。こんなん違う…殿様!」

テンゲン寺の名もなき墓の前に佇む丈瑠。

丈瑠「父さん…」

そこに十臓が現れる。十臓にとってはシンケンレッドかそうじゃないかは関係なく、戦えればいいというだけ。丈瑠もその誘いに乗る。

びっくりするほど何もないな…の回。茉子の心の声が泣けるね。侍ではない源太がいてよかったなと思った回。