奥座敷で手紙をチェックする彦馬。
外にいる丈瑠達
流ノ介「彦馬さんのお休みですか?」
丈瑠「あぁ。毎年明日だ。いつも出掛けることになってる」
茉子「いつもってどこか決まってるの?」
丈瑠「あぁ」
源太「丈ちゃん、屋敷じゃ話せねぇからこうやってみんな引き連れてきたんだろ? 相談するならちゃんとしろよな。ま、苦手なのは分かってっけどな」
丈瑠「誰がだ。ジイが毎年行くのは…墓参りだ」
源太「あ~…え?」
彦馬「明日か…」
家族の写真を眺める…オープニング
流ノ介「そうですか。彦馬さん、そんな昔に奥さんを。明日の命日がお休みだったんですね」
源太「しかも娘さんと孫までいるって。なんだよそれ、ジイちゃんも水くせぇなぁ。一言言ってくれりゃいいのに」
丈瑠「俺を育てることになってからずっと離れて暮らしてるんだ。戦いに巻き込まないために」
茉子「そっか。だから1年に1回お墓参りのときだけ」
丈瑠「うん」
ダイゴヨウ「泣けるじゃねぇかい。おいら涙で灯りが…」
丈瑠「ただ、ジイが行くかどうかだ。去年までと戦いの厳しさが違うからな」
茉子「確かに。外道衆が現れたら絶対行かないよね、彦馬さん」
ことは「そんなんあかんわ。大切な日やのに」
千明「分かった。つまり明日は何があってもジイさんには知らせないようにしろってことか」
流ノ介・源太「うん」
丈瑠「頼む」
三途の川
イクサズレが率いるナナシ鉄砲隊が訓練している。それを眺めているドウコク達。
シタリ「いいねぇ。どうだい? ドウコク、私が考えたのさ。イクサズレの戦いぶりも様になってるだろう?」
ドウコク「ふん」
アクマロ「しかし鉄砲とは少々野蛮ではござりませんか?」
シタリ「お前さんだって口から空鉄砲ばかりじゃないか。これからは飛び道具の時代だよ」
ドウコク「何一つ変わり映えしない今の有様に風穴開けてもらいてぇな」
アクマロ「申し訳ござりませぬ」
洒落が聞いてて面白い会話です。
夜の志葉邸
彦馬さんがいない間にスキマセンサーを源太の作った偽物とすり替えようとしていたところに彦馬さんが来る。何とかごまかす丈瑠達。
翌日。街に現れたイクサズレ。
流ノ介の部屋ではスキマセンサーを押し入れに隠し、流ノ介と源太(は寝てるけど)が見張っていたところにスキマセンサーが鳴る。
奥座敷では知らずに黒子に指示を出す彦馬。丈瑠達も何とかごまかしつつ出掛ける。イクサズレと戦うシンケンジャー。一旦引き揚げるが、彦馬がまだ出掛けておらず、イクサズレと戦って負った傷を何とかごまかしつつ、出掛けさせた。
流ノ介「うまくいきましたね」
丈瑠「あぁ」
ことは「殿様…ホンマに優しいんですね」
丈瑠「え?」
ことは「彦馬さん大事にしてはって家族のこともちゃんと」
源太「そりゃ育ての親だもんな」
流ノ介「親孝行ってやつですか?」
丈瑠「そんないいもんじゃない。今までもジイが墓参りに行かないことはあった。俺が寝込んだり、ナナシの動きが活発だったり…それでも俺は何もしなかった。侍なんだから仕方ないし当然なんだって。でもこの間の茉子の家族とかいろいろお前達のそういう…つまりジイにもお前達みたいに持ってなきゃいけないものがある。そう思った…それだけだ」
千明「何つうかいいんじゃないの?」
茉子「正直協力してくれって言っただけで驚きだったけど」
流ノ介「殿! 私なぜか感動してしまいました」
丈瑠「もういい!」
黒子達が書物を運んでくる。ジイの仕事をみんなでやることに。
三途の川でシタリと話すイクサズレ…Aパート終了。
奥座敷。姿勢もよくて筆も立ててるし、あー、茉子ちゃんの筆の持ち方がやっぱり書道やってる人って感じ~。その時、スキマセンサーが鳴る。
ことはが手配した黒子さんで陣幕の尺が足りなくなる。こんな遊びもできるのね。鉄砲の攻撃を刀で対処するのはそりゃ難しいよね。素早い動きで対応。
源太が攻撃を受け、変身解除されてしまう。大人数のナナシ鉄砲隊から攻撃される。
その時、黒子さんが癇癪玉(?)を投げ、目くらまし。彦馬がバイクで登場して丈瑠にモウギュウバズーカを手渡す。彦馬は榊原のヒロが今日、モウギュウバズーカが完成するというので取りに行っていた。
シンケンマルとモウギュウバズーカを手に戦うスーパーシンケンレッドすげぇ! 一の目を倒し、三十幕で登場した「なんかようわかんないもの」合体・シンケンダイゴヨウとなり、モウギュウダイオーと戦う。そっかーシンケンダイゴヨウって再登場してたんだ。すっかり忘れてた。
モウギュウバズーカを大変化し、ナナシ鉄砲隊を一掃。
彦馬「殿、帰り道は反対ですぞ、殿お待ちを」
橋の上には娘夫婦と孫の姿。彦馬はただ顔を見て頷き、丈瑠に礼をし、帰って行った。ここで抱き合ったりとか接触しないのがシンケンジャーらしくて好きだな。
冒頭の会話って、丈瑠が話す、茉子が受ける。そして逆もありって珍しいなと思ったんです。忘れてたけど。丈瑠が茉子の家族を見ていろいろ思うところがあったというのも、家族のいない丈瑠が言うと重みがあるなぁ。これもまた好きなエピソードの一つです。