前回の続き。死んでいった十臓と、シンケンピンクに斬られた太夫とその前に現れたドウコク…でオープニング。
岸壁
薄皮太夫「ドウコク…」
ドウコク「てめぇが三味線を手放すとはなぁ。最後の音色、聴いたぜ」
薄皮太夫「そっか」
ドウコク「だが昔みてぇに腹に染みる音じゃなかった、ちっとも響いてこねぇ」
薄皮太夫「あれがホントの三味だよ、ドウコク。わちきは初めてうまく弾けた。これほど気が晴れたのは数百年ぶりだ」
倒れ込む薄皮太夫を受け止めるドウコク…かっこいい。
ドウコク「もう俺が欲しかったてめぇじゃねぇなぁ」
薄皮太夫「もう昔のようには弾けん…二度とな」
ドウコク「だったら終わるか…」
薄皮太夫「あぁそれもいいな」
茉子「ダメ、やめて…」
ドウコク「じゃあな、太夫」
ドウコクの腕の中に花嫁衣装だけが残る。
茉子「薄皮…太夫」
ドウコクに封印の文字を使おうとする薫。時間稼ぎをするシンケンジャー。流ノ介はスーパー、千明はハイパーになって攻撃するもドウコクの強さは束になってもかなわない。姫が一字一字力を込めて封印の文字を書いて、攻撃するが効かない。はぐれ外道の薄皮太夫を取り込んだために、封印の文字から守ったらしい。ドウコクに攻撃され、変身解除された姫を丈瑠が煙幕を張って守る。
ドウコクは太夫の着物を持ち帰って行く。
ケガを負い、寝かされている薫。丈瑠と話がしたいという。
奥座敷に入る手前の空間…あれ、何ていうんだ。
源太「参ったな…封印の文字まで効かねぇとは」
茉子「本当だったら効くはずだったんだよ。でも、薄皮太夫が…」
流ノ介「ドウコクの奴、命拾いを。もう一歩早ければ」
千明「どうするよ、どうやってドウコクを…」
ことは「お姫様、辛いやろな。お父さんから受け継いで一生懸命稽古してきはったのに」
茉子「うん」
薫の部屋に丈瑠が入ってくる。
薫「許せ、丹波は私のことしか頭にないのだ」
丈瑠「当然です」
薫「ずっと自分の影がどういう人間なのかと思っていた。私より時代錯誤ではないな。私は丹波のせいでこの通りだ。でも会わなくても一つだけ分かっていた。きっと私と同じように一人ぼっちだろうと。いくら丹波や日下部がいてくれてもな。自分を偽れば人は1人になるしかない」
丈瑠「はい…ただ」
薫「ただ?」
丈瑠「それでも一緒にいてくれる者がいます」
薫「あの侍達だろう? 私もここに来て分かった。自分だけで志葉家を護り、封印までなど間違いだった。一人ではダメだ」
丈瑠「俺もやっとそう思えるように」
薫「丈瑠、考えがある」
丈瑠「?」…Aパート終わり
六門船。太夫の着物をまだ肩にひっかけているドウコク。三途の川に投げる。
ドウコク「行くぜ…」
薫「みんな、揃ったか」
丹波「姫、ご無理をなさっては…」
薫「外道衆は待ってはくれない。戦いを前に伝えることがある。封印の文字が効かない以上、私は当主の座から離れようと思う」
丹波「え、しかし、シンケンレッド抜きにしては戦いが…」
薫「シンケンレッドはいる。丈瑠」
丈瑠が奥座敷に入って来て、いつもの場所に座る。
丹波「姫、この者は影でございますぞ。こら、影の分際で」
薫「影ではない」
黒子が家系図を広げる。
薫「私の養子にした」
驚く一同
ことは「お母さんにならはったんですか?」
薫「そうだ」
千明「マジかよ」ちょっと複雑な表情の丈瑠
薫「封印の文字は使えなくても丈瑠のモヂカラは戦うのに十分。跡継ぎがなければ養子を迎えるのは昔からあることだ」
丹波「めちゃくちゃでございます。大切なのは志葉のち・す・じ。大体子供の方が年上ではございませぬか。とにかくいいから早く降りろ」
薫「無礼者! 年上であろうと血がつながってなかろうと丈瑠は私の息子。志葉家十九代目当主である。頭が高い。一同控えろ」
一同「ははぁ~」
街には不穏な空気。
丹波「恐れながらお尋ねいたします。封印の文字が効かぬ今、一体どのようにドウコクを倒すおつもりであるか?」
丈瑠「策ならある。力尽くだ」
丹波「それのどこが策…」
笑いだす家臣達
千明「そりゃそうだ」
茉子「確かに。倒すしかないんだもんね」
流ノ介「あー、殿、素晴らしい策ですぞ」
ことは「うち、がんばります」
丹波「お前達…」
丈瑠「それに封印はできなかったが、ドウコクにダメージを与えている。志葉家の火のモヂカラが有効なのは間違いない。姫が…イヤ、母上が作った志葉家のモヂカラのディスクだ。封印することはできないが、俺でも使えるし、今なら倒せる可能性もある。ギリギリの戦いになるのは間違いないがな」
スキマセンサーが壊れる。三途の川が溢れ、ドウコクとシタリがやってくる。ナナシが斬りまくってるけど、一般人を斬りまくり。
丈瑠「どうあっても外道衆は倒す。俺達が負ければ、この世は終わりだ。お前達の命、改めて預ける」
流ノ介「もとより」
千明「当然でしょ」
茉子「何度でも預けるよ」
ことは「うちは何個でも」
千明「イヤ、1個だから」
源太「じゃ俺たちは2人合わせてさらに倍だ」
ダイゴヨウ「もってけドロボー」
変身して刀を抜いて大量のナナシ連中に向かう。
次はいよいよ最終回かー。
ユリイカという雑誌の小林さんのロングインタビューで、
「戦隊っぽく「みんな仲間だ」みたいに、殿が下に落ちてきて一致団結するんじゃなくて、殿がいて家臣がいるというのを貫けて。」
「影武者で一回崩すので、そこからもう一度殿に持ち上げるのが逆におもしろいかなというのと、時代劇として始めたので仲間で落とすのは違うと思ってたんですね。プロデューサーからも、仲間でいいという意見はなくて、むしろ養子にしようというアイデアが出たくらいなんです」
実は、私は仲間でもよかった派というか、殿という重責から解放できればなあと思ってたくらいですけど、そしたら一貫性ないですよね。さすが小林さん!
養子になって嫌だったのは、多分姫が母上になって、うは、背徳の香り!などと喜ぶ層が増えたからだ…(-_-;) 年下の義理の母に萌えツボを押された人もいたのでしょうね。だからこの回、四十七幕と違ってあまり見返さない。殿の処遇もスッキリ解決で最終決戦前の良回だとは思ってはいますが。冒頭のドウコクと薄皮太夫の別れのシーンは好きで、そこはよく見てました。