いや~早いね、再放送も。
前回の続き。十臓との戦いに没頭する丈瑠。駆け付ける茉子、千明、ことは。動けない流ノ介。
六門船ではシタリと薄皮太夫が不穏なものを感じていた。
走る茉子達…オープニング。
奥座敷。
流ノ介「結局私は答えも出せずこのまま…」
朔太郎「今行かなければ後悔の苦しさは今以上のもの」
黒子が顔を見せる。
流ノ介「あなたは」
第七幕の回想
流ノ介「あのときの」
朔太郎「…」
丈瑠と十臓は変身してまだ戦っている。大きく炎が上がるのを遠くで見ていた茉子達が走る。
流ノ介「まさかあなたが」
朔太郎「あんたのおかげでまた戦う気になったんだ。侍達や殿と一緒にな」
流ノ介「でも、その殿は…」
朔太郎「で、動くに動けないんだろう。あんたらしいな」
流ノ介「侍として守るべきは姫です。これは間違ってない。ただ、ただ私は」
朔太郎「あの殿なら命を預けて一緒に戦える。あんたが言ったんだ」
第七幕の回想
朔太郎「あんたが命を預けた殿というのは志葉家当主という器か。それとも中身か。もちろん姫は守らなければならない、当然だ。が、人は犬じゃない。主は自分で決められる」
志葉家に仕えている黒子達が出てきて、朔太郎も顔を元の布で覆う。
朔太郎「どうか侍として悔いのなきよう」
薫も陰で見ている。
変身解除された丈瑠と十臓。丈瑠は十臓を倒したものと思っていたが、まだ十臓は起き上がる。
丈瑠「やった…」
十臓「それこそが快楽」
丈瑠「まさか。手応えはあった」
十臓「なかなか死ねない体でな。手でなくば足、でなくば口、剣を持てる限りこの快楽は続く。所詮、人の世のことは全て命さえも幻。この手応えだけは真実。お前も感じているはず。何がお前の真実か」
丈瑠「真実…」
シンケンマルを見つめる丈瑠
茉子「ダメーーー!! 丈瑠ー!」茉子の絶叫、すごく好き。
ことは「そんな話聞いたらあかん」
千明「お前には剣だけじゃないだろ」
炎に囲まれた丈瑠と十臓
丈瑠「お前たち、どうして」
十臓「よそ見をするな。まだ終わっていない」
だが十臓の足元には妻の姿が見える。裏正が足の甲に刺さって抜けなくなっていた。
十臓「裏正…ここに来て…いや、この時を待ってか…裏正ー!」
丈瑠「それはお前の真実なんじゃないのか」
十臓「いや、全て幻だ。この快楽こそ!」
顔が…顔が…
十臓「お前の…骨の髄まで…」
絶叫する十臓
流ノ介が水の剣で炎を断ち切る
千明「丈瑠、逃げるぞ」
茉子「急いで」すげぇがっつり肩組んでてイイ!!
丈瑠を救い出す茉子達。十臓は絶叫しながら消えていった。
六門船では十臓が死んだことを知ったシタリと薄皮太夫。太夫はドウコクが直してくれた三味線を弾く気になれない。…Aパート終了。
朝。裏正は地面に刺さったまま。それぞれ別の方向を向いている5人。立ち上がろうとする丈瑠に
ことは「殿様…」呼びかけてハッとする
丈瑠「俺のせいで悪かった。早く帰って…」
ことは「嘘じゃないと思います。ずっと一緒に戦ってきたことも、お屋敷で楽しかったことも全部ホンマのことやから、せやから…」
丈瑠「俺が騙してたこともホントだ」
ことは「…」
丈瑠「ただの嘘じゃない。俺を護るためにお前達が無駄に死ぬかもしれなかったんだ。そんな嘘の上で何をしたってホントにはならない。早く姫の元へ帰れ」
茉子「丈瑠…」
千明「ったく…」殴りかかる千明をかわす丈瑠
千明「よけんなよ、バカ」
ことは「千明」
千明「今ので嘘はチャラにしてやる。だからもう言うな。何もないなんて言うなよ。何もなかったら俺がここに来るわけねぇだろ」
流ノ介「志葉丈瑠。私が命を預けたのはあなただ。それをどう使われようと文句はない。姫を護るというのなら姫を護る。ただし、侍としていったん預けた命責任を取ってもらう。この池波流ノ介、殿と見込んだのはただ一人これからもずっと」
千明「俺も同じくってとこ。まだ前に立っててもらわなきゃ困るんだよ」
ことは「うちも。うち同じくです。それに源さんや彦馬さんも」
流ノ介「黒子の皆さんもだ」
茉子「丈瑠…志葉家の当主じゃなくても丈瑠自身に積み重なって来たものはちゃんとあるよ」
丈瑠「俺に…俺にも…」ウルウルした目で見つめる
茉子「うん」
それぞれの顔を見て泣きだす丈瑠に茉子が優しく肩ポン。きゃー! 消える裏正。
薫「バカを申すな。影とはいえ家臣との絆は結ばれているのだ。私は自分だけの使命に夢中で、私が出ることで彼らを苦しめることにまでは思い至らなかった」
丹波「何をおっしゃいます。姫は血のにじむ努力で封印の文字を習得されたのです。ありがたがりこそすれ苦しむなどと…これはやはり力づくでも」
源太「お姫さまもやるねぇ」
スキマセンサーが鳴る。大ナナシ連中が暴れている。
源太「寿司屋でよければ、お供するぜ」
薫「頼む」
姫と源太でロボ戦。家臣達は等身大戦。今のゴーバスの戦い方とちょっと似てるね。
岸壁に出てきた薄皮太夫。一人三味線を弾く。
太夫「わちきはずっと目を逸らしていたのだ。何があったか、何をしたか、そしてわちきが何者なのか。ドウコク…お前が最初から言っていた通り、わちきは…」
茉子が太夫を発見する。
茉子「ここで何を」
太夫「外道であれば知れたこと。この世を苦しみ嘆きで満たす」
茉子「だとしたら…わたしはあなたを斬る!」
太夫「望むところ。少しは知った者の方がいい」
茉子「え…」
前よりかなり互角に戦えるようになっている。茉子が斬りかかると覚悟を決めたように斬られる太夫。
茉子「あなたまさか」
太夫「いつかわちきがこの世の価値を手放したと言ったな。ようやく人であった過去も手放せる」
太夫の三味線から怨念?みたいなものが噴き出し、ドウコクが復活。
ドウコク「へっ戻ったぜ、太夫」
太夫「…」
いや~最高。シンケン見続けてきてよかったなぁと思えた回。もちろん殿との絆もそうだけど、茉子がね~、いいよね~!!