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高梨臨ちゃんのファンです

「あいの結婚相談所」山崎育三郎&高梨臨インタビュー

▲育三郎さんは早生まれで臨ちゃんの3学年上ってことか。終始楽しそうなインタビューでした

▲絵がかわいい。そうそう、シスターも結構脚上がってるじゃない!と思いました

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取材・文/映画ナタリー編集部 撮影/入江達也

山崎育三郎と高梨臨が共演するテレビドラマ「あいの結婚相談所」が、テレビ朝日系で毎週金曜よる11:15放送中、auの動画配信サービス・ビデオパスで見逃し見放題配信中だ。

本作は1話完結型の恋愛婚活ミステリー。連続ドラマ初主演の山崎が、突然歌って踊り出す結婚相談所の所長・藍野真伍を演じ、高梨が所長のアシスタントを務めるシスター・エリザベスに扮する。物語の舞台は入会金200万円、成婚率100%という特殊な結婚相談所。毎回ワケありの依頼者たちをゲストに迎え、結婚へと導いていく。

ビデオパスでは、山崎と高梨のインタビューを実施。笑いのツボが合うという2人に、現場の様子や互いの印象を語ってもらった。

PROFILE

山崎育三郎(やまざきいくさぶろう)

1986年1月18日生まれ、東京都出身。2007年にオリジナル演出版ミュージカル「レ・ミゼラブル」のマリウス役で正式デビューを果たす。2011年、「モーツァルト!」での演技で第36回菊田一夫演劇賞の演劇賞を受賞。「嵐が丘」「ロミオ&ジュリエット」「ミス・サイゴン」「エリザベート」など多くの舞台に出演している。近年はテレビドラマにも活動の場を広げ、「下町ロケット」「突然ですが、明日結婚します」「あなたのことはそれほど」などに参加。2017年公開のディズニー実写映画「美女と野獣」では野獣役の日本語吹替を担当した。ロビン・ブレイク役で出演するミュージカル「レディ・ベス」は10月8日から11月18日に東京・帝国劇場、11月28日から12月10日に大阪・梅田芸術劇場 メインホールで上演される。

高梨臨(たかなしりん)

1988年12月17日生まれ、千葉県出身。2009年から2010年にかけ、特撮ドラマ「侍戦隊シンケンジャー」に白石茉子 / シンケンピンク役で出演。2012年公開のアッバス・キアロスタミ監督作「ライク・サムワン・イン・ラブ」にて主演に抜擢される。同作は第65回カンヌ国際映画祭コンペティション部門へ出品され、自身も映画祭に出席。第27回高崎映画祭では最優秀新人女優賞に輝く。日米同時配信のHuluオリジナルドラマ「代償」でヒロインを務め、主演ドラマ「恋がヘタでも生きてます」が4月から6月にかけて放送された。2018年1月スタートのNHK大河ドラマ西郷どん」に、ふき役で出演。

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「あいの結婚相談所」金曜ナイトドラマ「あいの結婚相談所」より。

──先ほどお二人の会話が聞こえてきた際、高梨さんは山崎さんを“育様”と呼んでいたようですが……。

高梨臨 はい、そう呼ばせてもらってます! 初めてお会いしたとき、育様が「臨ちゃんって呼んでいい?」って言ってくださって。私は山崎さんを王子様だと思っていたので、育様って呼んでいいですか?と(笑)。

山崎育三郎 ヨン様ペ・ヨンジュン)みたいな?

高梨 そうそう、育様!

──楽しそうな現場の雰囲気が伝わってきます(笑)。山崎さん演じる藍野真伍は、歌って踊れる結婚相談所の所長という役どころです。オファーを受けたときの心境は?

山崎 うれしかったです。ミュージカル要素が入っているドラマがあったらチャレンジしてみたいと思っていたので。自分がやってきたことすべてを今回の役で出し切っている感じです。歌、踊り、ピアノ、芝居、こういう衣装も。今までやってきてよかったなと思うと同時に、これ以上何もできません!という気持ちもあります(笑)。

高梨 藍野ってすごく強烈なキャラクターなので、山崎さんの王子様なイメージとなかなか結び付かなかったんです。でもクランクイン前のリハーサルを重ねるうちに、原作とは別の形でさらに濃く面白いキャラクターができあがっていって。実際の山崎さんもすごくユーモアのある方なので、潜在的な面白さも加わって、一緒に演じていて楽しいです。

──シスター・エリザベスはシスターなのにお転婆で、藍野さんとは違うコミカルさがありますね。

高梨 わちゃわちゃしているキャラクターなので、遊べる役と言いますか。私自身もシスターみたいに単純なところがあるので、すごく演じやすいんです。楽しいときは騒ぐし、怒るときは怒るし。

──山崎さんから見た、高梨さん演じるシスターはいかがですか?

山崎 臨ちゃんの初めの印象は、おとなしくてシュッとしているイメージだったんです。あ、今がそうじゃないってわけではないんですけど(笑)。

高梨 (笑)

山崎 このドラマってシスターと藍野さんの関係性が大事ですし、2人のやり取りが多いので、高梨さんってどういう方なんだろう?と思っていたんです。そうしたらすごく面白いし、笑いのツボが同じで。高校の同級生、地元の同級生みたいな感覚。

高梨 何それ!(笑)

山崎 笑いの感覚が合うので、いいリズムで芝居のキャッチボールをさせていただいてます。お芝居の軸がしっかりされているので、僕がどういう球を投げようがちゃんと受けて、ツッコんでくれますし。頼りにしています。

高梨 ありがとうございます。確かに笑いの感覚が合うのは大事だと思います。特にこの作品は、王道なツボじゃないところがありますしね(笑)。

──ツッコミキャラならではの難しさはありますか?

高梨 コメディなので間や空気感を大切にしようとは思っています。それに強烈なキャラクターがいきなり歌い出したりするので、シスターは物語を進めるというか、締めると言いますか。そういう役割としてのツッコミだと解釈しています。

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高梨臨

──確かに藍野さんには、一瞬にして作品の空気を変えてしまう異質さのようなものがありますね。“ミュージカルスター・山崎育三郎”という存在がテレビドラマ界に参入してきた当初も、ミュージカルや演劇になじみのない人たちにとっては似たような感覚があったかもしれません。ご自身の立ち位置だったりもキャラクター造形に影響を与えているのでしょうか。

山崎 例えばバラエティ番組に出させていただくと、よく「ミュージカル風に登場してください」みたいに振られるんですよ。そこで自分が「ミュージカルスターです!」ってカッコつけて出ていっても、普段あまりミュージカルに触れない方々はどう反応していいかわからない。でも日常にないシチュエーションを本気でやる姿って、クスッて笑えますよね? それこそが皆さんと通じ合える瞬間だと思うんです。なので面白がってもらいたいっていう気持ちは、藍野さんを演じるときにもありますね。かと言ってやり過ぎても駄目で、絶妙なバランスが難しいんですけど。

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山崎育三郎

──映画業界でも「ラ・ラ・ランド」や、山崎さんも日本語吹替で参加した「美女と野獣」などミュージカル作品が立て続けに公開され、盛り上がっています。

山崎 そうですね。でもこのドラマは「ラ・ラ・ランド」や「美女と野獣」とはまったく違って。スタッフ含め、新しいものを作っているという感覚があります。自分が今までやってきたミュージカルともまた違う、ここでしか観ることのできない世界なので。皆さんも“藍野ワールド”に一緒に入り込んで楽しんでもらいたいです。

──山崎さんは連続ドラマ初主演ということですが、高梨さんから見た“座長・山崎育三郎”とは?

高梨 まさに座長をやるタイプの方だと感じます。それこそ、ずっとミュージカルや演劇の現場で座長をやられてきたっていうのもあるのでしょうね。周りへの気遣いもそうですし。ぐいぐい引っ張るというより、みんな気付いたら1つの輪になってしゃべっていたり。そんな空気を自然と作り出してくださるタイプです。

──ちなみに本作は毎回ゲストがさまざまな“結婚模様”を繰り広げていきますが、藍野さんとシスターの間に何か芽生える展開は今後あるんでしょうか?

山崎 どうなんでしょう?

高梨 まったく考えられないですね(笑)。

山崎 でも藍野さんっていつも冷静なのに、シスターにだけは感情が動くんですよ。意地悪言いたくなったり。基本的にはムカついてるんですけど、すごく好きなんだと思います。まあ、2人の関係がどうなるかはわからないですが……?

高梨 あははは!

──淡い期待を抱いておきます。もう1つ質問です。本作の舞台が結婚相談所なので、お二人が互いに相談したいことがありましたら、この機会に聞いていただければと思っているのですが。

山崎 僕の相談ですか!?(笑) うーん。毎日のこの暑さ、どうやったら乗り越えられるかな?

高梨 いや、私が一番乗り越えられてないですよね?(笑)

山崎 暑いとしゃべらなくなるもんね(笑)。ロケが多くてこの衣装だから、2人ともつらいんだよね。

高梨 シスターは基本的に走ったりばたばたしているので、汗かいていても別にいいかなっていうキャラではあるんですけど……。暑さに関しては、このドラマで私たちが乗り越えなくちゃいけない大きな壁になりつつあります!

──暑さに関しては解決できなさそうですね(笑)。高梨さんはいかがでしょう?

高梨 山崎さんって、もう駄目だ!みたいな瞬間が一度もないんです。例えば私が暑くてめげそうになっていると、「大丈夫! シスター、できる!」って励ましてくれますし。モチベーションの上げ方が知りたいです!

山崎 そうですね。すごくいいことを言うんですけど(笑)、感謝。自分が置かれている状況に対してありがたいって思う気持ちですかね。なるべく明るくポジティブに生きていきたいとずっと思っているので。面白いこと言えなくてごめんね(笑)。

高梨 いえ、ありがとうございます!

──それでは最後に、残りの撮影への意気込みを聞かせてください。

山崎 現在、4話あたりまで撮影が進んでいます。あっという間ですね。現場が本当に楽しいんですよ。スタッフの皆さんも寄り添って作ってくださっています。今までのドラマにない、新しい世界をみんなで作っているので、最後までもっともっといろんな案を出しながら、いい作品になるようにがんばりたいと思います。

高梨 本当に現場のみんな仲が良く、いい空気です。1人ひとりが自分を解放したほうがどんどん面白いものになっていくと思うんですけど、それができる人間関係をキャスト、スタッフで作れているなと思っています。1日1日を楽しんで、いい作品になるよう努力します。

金曜ナイトドラマ「あいの結婚相談所」

©加藤山羊・矢樹純・小学館/テレビ朝日MMJ

出演: 山崎育三郎・高梨臨鹿賀丈史前田美波里 ほか

毎週金曜よる11:15~テレビ朝日系放送中(※一部地域を除く)