PeachRedRum

高梨臨ちゃんのファンです

第三十四幕「親心娘心」(再)

稽古が終わって奥座敷に入ってくる茉子に彦馬が客が来ていると言って会わせる。

男性「茉子」

茉子「!!」

男性「久しぶりだなぁ、元気だったか。こんなにきれいになって…失礼。初めまして。私、茉子の父親の白石衛です」

流ノ介・千明「えぇ!」

ことは「そしたら前のシンケンピンクさんですか」

衛「え、まさか。前のシンケンピンクは私の妻。つまり茉子の母親です。私は侍でも何でもありません。ただのしがない婿養子です」

茉子「お父さん!」

衛「やっと声が聞けた」

茉子「どうしたの? 急に」

衛「お前を迎えに来たんだ、茉子。シンケンジャーやめて一緒にハワイに行こう」

茉子「え?」…でオープニング

茉子「シンケンジャーやめるって何でいきなり? 意味が分からないんだけど」

衛「分からないことはないだろう。ずっと離れ離れだったけど、やっぱり親子は一緒がいい。お母さんがそう言ってるんだ。最初に茉子を迎えに行こうって言いだしたのはお母さんなんだ」

茉子「お母さんが…でも、だって」

幼いころの記憶。大きな洋館(茉子ちゃんの家はお金持ち!)から出てくる女の子。

茉子「…」

口を挟もうとする千明を孫の手みたいな棒?で引き戻す丈瑠。

衛「どうでしょう。侍も職業と見れば辞めるのもありですよね」

彦馬「あ、いや…」

衛「茉子の抜けた分は後方支援ということで私の会社が。ハワイの黒子と思ってください。ねぇ」

茉子「ちょっと待って! 勝手に決めないで」

スキマセンサーが鳴る。

茉子「とにかく辞めるなんてないから。行こ」丈瑠達と出て行く。

衛「やっぱり唐突すぎたかなぁ」

学校でナナシが暴れていて、子供達が攫われている。源太も加わり戦う。学校の遊具を使ってのアクション。茉子は攫われそうになった子供にスキマセンサーを投げて何とかポケットに入れる。ナナシ連中は蹴散らした。

流ノ介「スキマセンサーの追跡は彦馬さんの方で大丈夫です」

丈瑠「よし」

流ノ介「それから茉子。お父さん帰られたそうだ」

茉子「あぁそう」

源太「お父さんて…茉子ちゃんの親父さん来てんの?」

みんなそうだけど流ノ介の表情がすごく悲しそう。

茉子「やだ、そんな気ぃ遣わないでよ。別に隠すことじゃないし」

源太「おいおい、何かあったのか? だったら言ってくれよ、力になるぜ」

茉子の困ったような笑顔

源太「あれか、親父さんが夜逃げ…」

千明「源ちゃん、源ちゃんちと一緒にしないの」

六門船。アクマロはこの世に賽ノ河原を作ろうとしていた。子供らに石を高く積めば親元に帰れると言い聞かせながら、それをナナシが崩すという…外道だ~。ドウコクはアクマロが太夫と十臓を雇ったことに怒り、足の甲に刀を差した。

アクマロ「ありがとう…ござります」

太夫と十臓は行動を共にしていた。

学校

源太「へーえ、茉子ちゃんてばあちゃんに育てられたんだ」

茉子「うん。侍の稽古も全部おばあちゃん」

千明「けど何で? 姐さんのお母さんがシンケンピンクだったんだろ?」

茉子「そうなんだけど、ドウコクを封印した戦いの後、お父さんと一緒にハワイに移住したから。わたしは侍になるために残っておばあちゃんと」

流ノ介「戦いの後ってことは5歳くらいじゃないか。侍になるためとは言ってもそれは寂しいな」

茉子「別にそうでも。お父さんはたまにだけど仕事で日本に来てたしね」

この場面がちょっと面白い演出だったな。2ショットで歩いてて、茉子は変わらず男性陣の顔ぶれが変わってて次、殿来るかーと思わせといて

ことは「お母さんとは会ってへんの?」

茉子「え? うん…何回かは会ったかな。ほら、遠いから」

そこに運転手付きの車で再登場の茉子の父・衛。

衛「茉子~」

茉子「お父さん」

衛「お前にまだハワイの素晴らしさを教えてなかったなぁ」

源太「あれが茉子ちゃんの親父さん?」

衛「日本はこれから寒~い冬だが、ハワイは常夏だ。お前は稽古着の代わりにサマードレスを着て、刀の代わりにトロピカルジュースを持つんだ。楽しいぞ。毎日が夏休みだ」

茉子「お父さん、何言ってんの?」

そこへ丈瑠のショドウフォンが鳴り、センサーが発見されたことを告げられた。センサーが発見された周辺を手分けして探すことにした丈瑠達。

衛「茉子、お母さんがホントにお前を」

学校に子供をさらわれた親達が先生に詰め寄っていた。それを見ている白石親子。

丈瑠「行くぞ」

茉子頷いて走り出す。…Aパート終わり。自分でキャプチャしときながらいい場面だ!!(もー真面目な場面なのに)

子供たちを集めた倉庫にアクマロが現れる。それを茉子が発見する。みんなに連絡する茉子。助けを求めて倉庫から飛び出してきた子供を茉子がかばって腕を斬られてしまう。

茉子「お父さん、どうしてこんなところまで」

アクマロに発見されたところで、メンズが駆け付ける。いいねぇ~。アクマロと戦う変身後の丈瑠達。茉子はまだ変身してません。

衛「待て! 茉子」

茉子「ほっておけるわけないでしょ。早く助けなきゃ。お父さん、何とも思わないの? 子供を心配してる人のことだって見てたでしょ。同じ親じゃない!」

衛「そうだ。親だよ。親なんだ。自分の子供を安全な場所に避難させたいと思う身勝手な親だ。茉子、それはお母さんもおんなじなんだよ」

茉子「そんなこと、だって…だったらどうして、あのときわたしも一緒に…。置いて行かれたと思った。最後までお母さん、わたしのことなんか目に入らなくて。だからずっと一人で侍になるために。今になってどうして!」

衛「連れて行きたかったよ、お前も。だが、お母さんは最後の戦いで心も体も酷く傷ついていたんだよ。自分のことだけで精いっぱいだった。お父さんも侍になるお前を手放さないおばあさんからとても引き離す余裕は…いいわけだな。お前をひどく傷つけた。恨むのは当然だ」

アクマロの攻撃を受ける丈瑠達。

衛「茉子…」

茉子「わたし、侍は辞めない。お父さん達のこと恨んでるわけじゃないし後悔もしてないから。ただ…あのとき…ただ…」叫んでナナシ連中を斬る茉子。変身してアクマロと戦う(強い!)。そして丈瑠からまたしてもインロウマルを投げつけられてスーパーシンケンピンク2回目!

アクマロ「う…何という女」

アクマロは切神を出して退散。ナナシが組体操風? 家臣達がシンケンオー、丈瑠がモウギュウダイオー、源太がダイカイオーで応戦して、切神や大ナナシ連中を撃破。

空港。

衛「お前の気持ちはお母さんに伝えたよ。戦いぶりもな」

遠くで見守る丈瑠達。

茉子「お母さん、なんて?」

衛「ん? 自分で聞いてみるといい」

車椅子に乗った母・響子が茉子のそばに来た。

響子「茉子…あのとき1人にしてごめんなさい。でもあなたを忘れてたわけじゃないの。ずっとあなたを思わない日はなかった。ごめんね…」

茉子「お母さん」

衛となぜか丈瑠のアップが入ってくるんだよね。抱き合って泣く母娘。わだかまりが解け、両親を笑顔で見送る茉子。茉子の両親は、というより茉子のお母さんは丈瑠のことは知ってたのかな? シンケンジャーの一人くらいに思ってたのか、「はっは~ん、あれが殿」と思ってたのか…ないよ。

はぁ~この話好きだー! 親子話弱いからね。茉子の両親の冨家さんも伊藤かずえさんも親子っぽく見えてよかったし、臨ちゃんじゃないと成り立たないわ。この回の流ノ介がテンションが低いせいか一番心配そうにしてる感じがするんだよね。そしてちょいちょい挟まる丈瑠のアップ。こういうのどういうつもりで撮っていたとか監督さんにコメンタリーで聞いてみたかった~。

純粋に茉子回と言えるのはこの回くらいなのが寂しいところだけど、一番家族のことが謎だった茉子が結果的には一番明らかになったんだね。