PeachRedRum

高梨臨ちゃんのファンです

第二十二幕「殿執事」(再)

源太が屋台を開いていると、黒塗りの高級車から青年がやってくる。

源太「お~ヨシ坊」

義久「今日は食べに来たんじゃない。源太、頼みがある」

源太「何だ。言ってみな、ん?」

義久「実は…」

夜の志葉邸

奥座敷で丈瑠がことはに稽古メニューを考えるように言うと、山ほどのドレスを抱えてくる源太。

源太「実はさ…俺の屋台に通ってくる常連第1号がいるんだけど、これがかなりの金持ちで坊っちゃんなんだ。で、ことはちゃんにそいつの婚約者になってもらいたいんだ」

丈瑠「婚約者?」

ことは「え?」

ことはにドレスを当て楽しそうな源太…で、オープニング。

六門船。シタリが夏のドウコクの力について話す。そこに人の命をすするというウラワダチが現れる。

昼の志葉邸・奥座敷

彦馬「松宮家だと? 松宮家と言えば財閥の中でも名門中の名門ではないか。ことはをそこの御曹司として発表するというのか?」

茉子「源太の話だとお坊ちゃんだけに婚約者候補の売り込みが激しいらしくて」

千明「で、うんざりして偽の婚約者発表でストップかけようと思いついたわけよ」

彦馬「なるほど。いやしかしなぜことはなんだ?」

千明「あぁ前に源ちゃんの屋台で会ったことがあるんだってさ。もしかしてマジだったりは…ないよな。ないないない」

流ノ介「問題は、いくらことはをご令嬢に見せるためとはいえ、殿がおつきをなさっているということだ」

彦馬「なにぃ? 殿がおつき?」

松宮邸…ドラマとかでよく出てくる屋敷だよね。VSゴーオンで茉子と源太が行ったクリスマスワールドもこの建物じゃない?

お嬢様に囲まれる義久。そんな女性達にウンザリしている。

ばあや「例のお嬢様どこにいらっしゃるんです? ホントにちゃんとした方なんでしょうね? いくら嘘でもそこはきちんと…」

義久「分かってるからばあやは黙ってて」

腰の低いことはと妙に態度のでかい執事姿の丈瑠

源太「ことはちゃん、もうすぐ発表だからね。丈ちゃん、お前の方が偉そうでどうするんだよ」

丈瑠「俺は何もしてないぞ」

源太「だからそれがダメなんだよ。お嬢様のお世話しろよ。食べ物とか飲み物とか」

丈瑠「おぅそうか」食べ物を取りに行く丈瑠

ことは「そんなんいいです。やめてください」

源太「ことはちゃん敬語はダメ。(丈瑠に向かって)どうぞお嬢様、だぞ」

丈瑠「分かってる。どうぞお嬢様」

ことは「すいません。ありがとうございます」

義久「皆さん今日は皆さんにお知らせしたいことがあります。僕は今日、あちらにいる花織ことはさんと婚約しました」

屋敷の外では外道衆登場。流ノ介からの連絡を受け丈瑠達も外へ。

ウラワダチと戦うが、水切れで逃げられてしまう。

茉子「どういうこと? 何が目的なんだろ?」

丈瑠「もう一度動くまで待つしかないか」

車で迎えに来る義久とばあや

ばあや「いらっしゃいませんね」

ウラワダチ「あった。すすりたくなる甘い命。誰かを好きになったばっかりの」

そこにやってくる丈瑠達

ばあや「いらっしゃいましたよ

ことは「あ…」

ばあや「ことはさま、先程は。もし御用がお済みになったら坊っちゃんがお食事でもと」

ウラワダチ「やっぱりなこの命すごく甘くなってる」

義久のスーツに取り付いていたウラワダチ。クラクラしてる義久。

丈瑠「この気配さっきのアヤカシ」

流ノ介達も気付いていた。

ばあや「ことはさま、お食事お受けいただけます?」

ことは「え、あの…」

流ノ介「結局また殿がおつきか…」

源太「しょうがねぇだろう。そういう設定なんだから」

千明「まぁ見張りにはちょうどいいかもな。確かに気配はあったわけだし」

屋敷に戻った丈瑠達

義久「どうぞ」ことはの隣に当然のごとく座る丈瑠

ばあや「あなた。おつきが一緒に座るなんて何考えてるんです?」

ことは「やめてください、みんな一緒に」

ことはを制する丈瑠

義久「ことはさんは優しいんだね、おつきの人にも」

ことは「いえ、そんなんとちゃうくて。あ、ちゃう、えーと…」

義久「気にしなくていいよ。そういう言葉聞いてて落ち着くし」

ことは「はい」

ばあや「今日はお勉強させてさしあげます。私をよく見て真似なさい。よろしいですね? お返事は?」

丈瑠「…はい」

ドジっ子な殿かと思いきや意外と器用にこなしてます。しかしそんな丈瑠の姿に申し訳なさからいたたまれなくなってしまう部屋を出ていくことは。

ことは「ちょっとすみません」

義久「ことはさん?」

廊下で休むことは

丈瑠「ことは」

ことは「殿さま…ごめんなさい。殿さまにあんなこと。うち、もう気分悪くなって…」

丈瑠「いいから座れ。あのなぁあんまり俺を絶対だと思うな」

ことは「え?」

丈瑠「俺がいてもお前はお前の立ち位置を持ってろ。自分の中に。あの流ノ介だってそうしてる。分かるか?」

ことは「うち、あんまり…だって殿さまは殿さまやし」

頭なでなでする丈瑠…でAパート終了。

義久「今日はホントにごめんね。変なこと頼んで」

ことは「うちは全然。でも泣いてはる人いたからちょっと…」

義久「いいんだ。あの人たちは僕じゃなくて僕の家にくっついてきたんだから。優しそうなのもうわべだけだし。でもことはさんは違ってた」

ことは「え?」

義久「初めて屋台で会ったときから」

回想

源太の寿司屋で突然鳴いた烏賊折神に驚いて椅子から転げ落ちる義久

源太「おいよし坊大丈夫か?」

ことは「大丈夫ですか?」

義久「ぼくの家のこと知らなくてもすごく優しくて。それに純粋で。他の女の子とは全然違ってて。ごめん婚約発表は半分口実なんだ。ホントはことはさんと…」

ことは「え?」

ウラワダチに命を吸われ、ひざから崩れ落ちる義久

ことは「大丈夫ですか?」

ばあや「坊っちゃま、どうなさったんです?」

丈瑠が背中についたウラワダチをはがそうとするが離れない。

丈瑠「やめろ」

ことは「あかん全然はなれへん」

丈瑠「まずい」

ことは「どうしましょう、このままやったら…」

ことははウラワダチの「あの女を好きな気持ちに張り付いてる」という言葉を思い出します。

丈瑠「ことは、モヂカラを使って…」

ベンチの上に立つことは

丈瑠「ことは」

丈瑠をビンタすることは

ことは「何してんの。早くあいつ助けて。せっかくお金持ちのお嫁さんになれるとこやったのに台無しや。あほ、あほあほあほ」

義久「ことはさん。そんなことはさんも結局…そんな…」

義久の服から離れるウラワダチ。それに気付いた丈瑠。

丈瑠「やった。ことは、やったぞ」

ウラワダチ「お前、わざとこいつの好きな気持ちを消したな」

丈瑠「残念だったな(どや顔)」

流ノ介達が変身して加勢に来ました。

源太「やっぱりいやがったな。アヤカシ、この野郎」

千明「今度は逃さねぇ」

ウラワダチを追いかける流ノ介達。

しゃがみこむことは

丈瑠「しっかりしろ」

ことは「うち、うち、殿さまを…」

丈瑠「あぁよく思いついたな」

ことは「殿さま」

丈瑠「安心した。お前はお前でちゃんと立ってる」

またなでなで。二人で変身。

ついに茉子とは一度もやらなかったという、丈瑠との大筒モードで一の目撃破。テンクウシンケンオーと初登場のイカダイカイオーで二の目も撃破。

義久「ありがとう僕を助けるためにあんなお芝居までしてくれて、すぐ気付けなかったのが情けないよ。君の、気持ちにも。あの人のこと大事にしてるの目の前で見てたのに。悔しいけど、ことはさんが好きになるんだから、きっとすごい人なんだろうな」

ことは「え? あ、大事っていうのはそういう意味とちゃうくて」

義久「でも嫌いになって終わるよりよっぽどよかった。それじゃ」

源太「よし坊、また食いに来てくれよ」

千明「ちょっともったいなかったか、まじで玉の輿だし」

流ノ介「千明、そんなロマンのかけらもないこと言うな」

千明は現実主義で、流ノ介はロマンチスト?

丈瑠「帰るぞ」

茉子「ことはどうしたの? なんか変な顔して」

ことは「ううん…殿さまは殿さまやし」

今見るとこんなにもカップル色の濃い回なのに、リアルタイムでは何となく既に赤桃派だった私は、嫉妬するでもなくカップル萌えじゃなくて、ひたすら殿萌えしてました。いつものクールな殿じゃなく、執事姿で給仕する姿がかわいいなぁ!って思ってました。いつもの殿とギャップがあって、ここで一気にハマって、今までは録画したのを消していたのに、録画も残し始めたし、DVDも買おうと決意した回です。いろんな意味で印象深い回でした。あ、リアルタイムで見たときには源ちゃんも実はめちゃくちゃかっこいいことにやっと気付きました。髪が微妙に伸びてきたせい?

そして今回もエンディングはなかった…。